ポジティブ感情の拡張・形成理論

楽しい時、うれしい時は関心や行動範囲が広がりやすく、チャレンジ機会も増えると思います。そして、新しい力をつけて成長したという経験はないでしょうか。

反対に、苦しさ、悲しさ、不安などネガティブ感情が支配しているとやる気がおきにくく行動も制約されがちです。

このように、ポジティブ感情が関心や行動を広げ(拡張効果)、リソース(資源・力)を形成し、人を成長させる(形成効果)ことを、拡張・形成理論と言います。

拡張効果

楽しい、うれしいなどのポジティブ感情の時、関心や行動が広がることをいいます。楽しい時は出かけたくなるし知らない人とも会いたくなる。しかし、悲しい、苦しい、不安な時は引き込もりたいし、相談相手以外には会いたくありません。

形成(成長)効果

ポジティブ感情は、チャレンジを引き出す拡張効果を通し、4つのリソースを形成します。

・精神的リソース(知識、創造性など)

・心理的リソース(受け入れ力、人生の意義感など)

・社会的リソース(良い人間関係)

・身体的リソース(健康)

ネガティブ感情にもリスクに敏感になるなどの良い点がありますが、「ポジティブ、ネガティブ感情比とパフォーマンス」で述べたようにポジティブ感情:ネガティブ感情=3:1を超えるようにポジティブな状態を作ることでパフォーマンスが高まると同時に、広い世界や成長につながることを示しています。

跡見学園女子大学・佐藤研究室(リーダーシップ・モチベーション論、経営心理学)