プロスペクト理論

以下が例えです。


信用を得るには時間がかかるが、失う時は一瞬。
健康は当たり前で維持するのは大変だが、失う時は一瞬。
保険料は長期で積立てて、一瞬の事故をカバー。

プロスペクト理論は人間の心理曲線がプラスに鈍く、マイナスに鋭いというものです。マイナスの行為の代償は大きい、プラスの行為は中々認められない、ということです。

ハラスメント行為、心無い一言、カッとなっての行為、犯罪行為、不倫などの代償は無限大です。芸能人が一つの行為で芸能生命を失います。痴漢行為で人生を棒に振ります。

「損失回避性」

リスクの方がリターンよりも心理的に大きいのもそうです。10万円得られるより10万円失うほうがダメージが大きい、得たものより失ったものの方が心理的に大きいのです。出典著書によると進化の歴史から「好機よりも脅威に対してすばやく対応する生命体のほうが、生存や再生産の可能性が高まるからだ」としています。


出典:

Kahneman, Daniel, and Amos Tversky (1979) “Prospect Theory: An Analysis of Decision under Risk”, Econometrica, XLVII (1979), 263-291

ダニエル・カーネマン『ファスト&スロー』村井章子訳、早川書房、2012




跡見学園女子大学・佐藤研究室(リーダーシップ・モチベーション論、経営心理学)